前かがみで生じる腰痛の原因とアプローチについて

『前かがみ姿勢で腰が痛い、ぎっくり腰になりそう』といった話はよく聞きます。このような症状の場合、腰椎の椎間板や腰やお尻の筋・筋膜などに炎症が生じている可能性が考えられます。
力仕事で物を抱え上げる動き(リフティング動作)、事務作業や車の運転など座っている時間が長い方、ガーデニングやゴルフなど中腰姿勢での活動時間の長い方にみられがちですが、いずれも背筋や椎間板のストレスが加わる原因となります。
このような生活習慣が原因となりますが、実際に症状を抱えている方の多くに骨格のゆがみや筋力低下を伴うものほとんどです。特に脚の筋力の不均衡により“骨盤のゆがみ”が生じ、慢性的になると骨盤にある仙腸関節というわずか数mmの動きで腰椎の動きを調整する関節が硬くなります。左右の関節の動きが悪くなると仙腸関節の歪みを生じます。その結果、腰や骨盤周辺の一部の組織に過剰な負担となりストレスが蓄積した結果、椎間板や筋・筋膜に炎症が生じると考えられます。(特に問題となりやすいのが腰椎の4番と5番、5番と仙骨の間の分節です)

つまり前かがみに伴う痛みの改善のためには重要なポイントは・・・

①骨盤の歪みをもたらしている筋肉のアンバランスを改善すること

股関節屈筋群のストレッチ

ハムストリングスのストレッチ

②腸関節や股関節、腰椎の動きを改善し、姿勢の矯正をはかること

仙腸関節の矯正・可動域改善

脊椎の可動域改善

体幹のインナーマッスルの働きを高めること

ドローイン(お臍を引っ込める)しながら手足を動かす

姿勢や身体の使い方を見直すこ

リフティング動作の指導

たとえ関節を矯正しても正しい体の使い方につなげるための筋肉の働きが不十分であればすぐに元に戻ってしまう場合もあるため、インナーマッスルのエクササイズを習得して、ぎっくり腰が起きにくい体になりましょう!